つながりのある人との死別による喪失を体験した人へ

つながりのある人を失う―それは誰でも経験することですが、その悲しみ、いとおしさ、さびしさ、憤りや後悔、自責の念は、経験をしてみないとわからないことがあります。

グリーフとは、死別や、心の拠り所となる大切なものの喪失による深い悲しみのことです。

身を切られるような痛み。体調不良。亡くなった人を想うことが、辛い。これからの楽しみや喜び、生きる意味が見出せない。

悲しいはずなのに、何も感じられなかったり、ほっとしたりする。感情がコントロールできなくなってしまった。

もし今、あなたがこれまでの自分ではなくなったように感じているのなら、それらはグリーフ(=悲嘆)と呼ばれる自然な反応です。

グリーフは、悲しみと向き合うことで、必要な時間の経過とともに、その生活に適応していきます。
それはからだの怪我が、自然治癒力によって徐々に癒され、それぞれの生活に順応してくことに似ています。

誰かの共感や手助け、自然の美しさや小さな癒しのひとつひとつが、少しずつ力になっていきます。
亡くなった人を大切に思うのと同じくらい、あなたがあなた自身を大切にすることも、グリーフをケアするひとつです。

悲しみが、完全になくなることはないかもしれません。

それでも亡くした人とのつながりを大切に、あなたがあなた本来の姿で歩きだすときがくるまで―あなたの想いに耳を傾ける人、そのままのあなたを受けとめる場所は、きっとあります。

もし同じような体験をした人と出会ってみたいと思われた時には、遺族会の門をたたいてみてはいかがでしょうか。関西を活動拠点とする遺族会を、ここでご紹介しています。

参考文献

・坂口幸弘『死別の悲しみに向き合う―グリーフケアとは何か』講談社現代新書、2012年
・髙木慶子『悲しみの乗り越え方』角川oneテーマ21、2011年


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